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Akinokoのドクターへの道(笑)
小学生の頃から、図鑑やら科学漫画やらを眺め、近くの川に珍しい石を探しに行くほど理科好きでしたが、まさか大学を出て25年程もたってから、いきなり大学院へ、学位取得へ道が曲がるとは思ってもいませんでした。
当時、石川県教育委員会の教育センターに在籍していたことから、実は裏では役人根性丸出し教育長(とアホ役所システム)のおかげ大揉めしたり、スタートは大変でした。しかし、研究に入ってからは北見の亀田・高橋先生の大きな支援もあって、5年半かけて無事学位を取得。感謝&感謝です。
 
1.ストーリーは突然に(笑) −あらすじ
  @2002年:突然教育センターの指導主事になる
  A2003年:教材の素材にいろいろ困り、雪をテーマにしたらいいのでは?と考える
  B2003年:のこぎりとドリルで四苦八苦して人工雪装置を作る
  C2004年:いろんな結晶を作って遊ぶ
  D日本雪氷学会に入会し、いきなり発表する
  Eできた結晶を(面白がって)自分のウェブページに載せておく
  F2004年:知らない大学の先生(北見工大の亀田先生)から突然メールが来る
  G2007年:北見工業大学大学院に社会人入学する
  H2年間休職する=所得ゼロになる
  I復職しながら悪戦苦闘、論文をまとめる
  J2012年:学位・博士(工学)をもらう
2.研究の流れ
2003年〜2004年 
「誰でも雪の結晶を体験できる装置を」をテーマに人工雪結晶生成装置の開発を開始。十数台の試作を経て、結構苦労したあげく人工雪装置を作り
Murai式人工雪結晶装置と勝手に名付ける。
実用新案登録:3106836

はじめて結晶ができたときは、飛び上がって喜んだ。
その後、条件を変えると結晶が劇的に変わることが分かり、面白くなっていろんな条件で雪結晶を作って、その写真を自分の(旧)webページに載っけてひとり喜んでいた。
 Murai式人工雪結晶装置第1号 冷却水循環は熱帯魚用を流用していた→
2004年5月頃
たまたまお会いした雪の科学館の神田館長から「学会で発表してみたら?」と言われ、いい気になって日本雪氷学会に入会する。

2004年9月29日

発表するために入会した雪氷学会で、誰も知らない&何もわからないまま、無謀にも、いきなり口頭発表する。 

「ペルチェ素子を使用した人工雪発生装置の制作」  →  はじめて書いた発表予稿 PDF
2004.9, 2004年度日本雪氷学会 全国大会(滋賀県彦根市)

今から考えると恐ろしい事に、発表後の質問(後から知ったのだが、質問主は樋口先生、平松さんなどだった)には何一つ答えることができなかった。(
質問の意味すらわからなかった) 
  
2004年10月
北見工大の知らない人から突然メールが来る(最初誰だか全然分からなかったが、後にお世話になる亀田先生だった)

村井様、ホームページを拝見いたしました。
南極の雪や氷を研究している北見工業大学の亀田と申します。
ホームページ上、いろいろ興味深い雪の写真が多く掲載されていましたが、「Murai式人工雪結晶装置」について興味を持ちました。
これに関して、何か印刷物がありましたら郵送していただければと思っております。

2005年7月

亀田先生のすすめでMurai式人工雪装置を論文(研究ノート・査読2名)にまとめて発表する。
「ペルチェ素子を使用した対流型人工雪生成装置の製作」:村井昭夫(2005)、雪氷、67(4)、341-351.


(おまけ)このあたりでMurai式の周囲が騒がしくなる(旧サイトへのリンク)
2005.10.16 中谷宇吉郎雪の科学館「子ども雪博士教室」でMurai式実演
2005.11〜12 ラトビア国立自然史博物館に展示・実演
2006.3.12 中谷宇吉郎雪の科学館にMurai式を常設展示
 
2006年4月25日
亀田先生の招きではじめて北見工業大学へ
第6回雪氷談話会で講演
「ペルチェ素子を使用した対流型人工雪結晶生成装置の製作と雪結晶の生成」
 チラシ(PDF)

同時に北見に新しく製作したMurai式人工雪装置を設置してくる
 
はじめて見た北見工大の姿
 
 
2006年4月25日
北見にMurai式を納品・設置・動作テスト

2006年9月12日
山武の井端さんらと北見でFINEDEWの動作テスト
「うちの大学院で雪結晶の勉強をしてみないか?」という亀田先生の言葉を本気にして、大学院に社会人入学しようと考える。
   
2007年2月4日
冬の北見に出向き、大学院入学試験(教員10人ほどの前で口頭試問)を受ける 

 
入学試験:厳冬期のサロマ湖 女満別空港からレンタカーで北見工大まで移動

北見工業大学の学生証
2007年4月〜北見工業大学大学院工学研究科博士後期課程に社会人入学
仕事をしながら研究をと思っていたが、仕事が忙しくて当然全然進まない。

2007年(平成19年度)科学研究費補助金(奨励研究)が採択され日本学術振興会からの補助金交付を受ける(1回目)

2008年4月〜
ちょうどその頃、県に「教員専修免許状取得のための休職制度」ができたので、ヤケクソでこれを利用して
2年間休職(第1号)、いきなり所得ゼロになる(※後に自己啓発等休業に振り替え)。
ウラ話:石川県教育委員会教職員課の担当の勘違いで、「専修免許取得のための休職の辞令」を受けたが、北見では工業の免許しか出せないことが判明。教委内部で大揉めし、「自己啓発休業」への前代未聞の辞令入れ替えとかで、めっちゃごちゃごちゃする。
(教育委員会教職員課の担当がクソで送ってもいない辞令を「送った」と言い張り、取り消すとか取り消さないとかでさらに大揉め)
   
2007年12月 雪氷研究室忘年会
2008年4月1日付 
自己啓発等休業承認辞令→
2007年12月21日 北見工大雪氷研究室ゼミで中間報告
「対流型人工雪生成装置による−5℃以上の領域および−40℃以下の成長プロセスの研究」
 

2008年2月29日 国立極地研究所で発表
極域大気・海洋・雪氷圏における物質循環の解明」共同研究者として参加
発表テーマ「対流型人工雪生成装置による雪結晶生成の取り組みと、低温域の結晶成長プロセスの研究に向けて」
 
2008年4月21日
亀田先生と山武(現Asbil)の井端さんが来沢、教育センターで研究の打ち合わせ。

雪の科学館で亀田先生・神田館長・井端さん

雪氷技術賞の表彰状
 
この時点では教育センターの施設を研究に利用できることになっていたが、、、、
その直後
研究が新聞に載ったことで、(上のごちゃごちゃがあったので目をつけられてた)教育長が怒り、難癖をつけられて県教育センターの職員(休職中)でありながらセンターを追い出される。あのパワハラ教育長め、思い出したくもない。

2007年5月 日本雪氷学会北信越支部
 雪氷技術賞を頂く
総会・表彰式・研究発表会プログラム 
雪氷北信越2008年(第28号)6月 受賞記
2008年5月〜 
すったもんだのあげく、つてをたどって石川県立大学特別研究員となり、低温室を占有利用させてもらえることに。
ここでMurai式と鏡面冷却式露点計FINEDEWを使用した雪結晶生成時の条件の精密測定をおこなう。特に−25℃以下の低温域の結晶生成法とその生成条件測定方法に独自の手法を考案、結果的に2008年8月25日〜2010年2月15日の約1年半で229回の結晶生成・湿度測定を行った。
 
 
撮影系:拡大系はNikon Telescomicro
 
 
FINEDEW表示部
 
 
露天計測中のFINEDEWの鏡面
  
 
   その他の人工雪結晶はここに  
以後、〜2010年3月まで2年間にわたって 石川県立大学で実験をし、2ヶ月に1回は北見工大に出向いて研究経過の報告を行い、指導を受けながら研究を続ける。  
2008年6月26日
北見工大・光工学研究室(原田研究室)にMurai式を納入・立ち上げる。
 
研究中間報告
「FINEDEWによる湿度測定・問題点とその解決に向けて」
 
結晶成長の基礎知識もない上に、英語の専門用語で、まるで暗号を解くような作業が続く。
ひたすら雪結晶の勉強
英語ダメ、数学ダメ、物理も統計も全然ダメ、所得もない、、。という、吉幾三の歌みたいな状態が続く。
参考:おら東京さ行くだ 「♪テレビもねぇ、ラジオもねぇ、くるまもそれほど走ってねぇ、、、」
どうにも生活に困り、
1日500円運動という(自分だけの)取り組みを始める。
2008年9月25日〜 雪氷研究大会(2008・東京) はじめて東大に入る(笑)
 
2008年12月15日 北見中間発表 
要旨PDF
「FINEDEWによる雪結晶生成時の水蒸気量測定の試み -これまでの問題点とその解決に向けて−」
 
学会等で研究成果の発表をする
2008年 雪氷研究大会 東京
 ポスター発表 
「鏡面冷却式露点計による雪結晶生成時の湿度測定の試み」 予稿PDF


2009年春頃 亀田先生が「雪結晶の新しい分類をつくる」会発足の準備を始める 

学会(札幌)での発表の様子

出発前にぎっくり腰になり、杖をもって札幌に向かった。
2009年7月1日 北見工大で打ち合わせと原田研究室でMurai式での結晶生成実験の指導

2009年7月14日 石川県立大学環境系ゼミで研究紹介
「鏡面冷却式露点計FINEDEWによる雪結晶生成時の湿度測定・
 
原田研究室(情報システム)で学生さんと実験
2009年9月30日 雪氷研究大会 札幌 
「鏡面冷却式露点計による雪結晶生成時の湿度測定」 予稿PDF

2009年10月10月1日 雪氷研究大会 札幌 企画セッション「雪結晶の新しい分類を作る」 セッションプログラムPDF 
発表 「対流型装置による低温域での雪結晶生成実験」
 

雪氷研究大会(札幌)の企画セッションで紹介した低温域での人工雪結晶

2009年5月12日 北見雪氷研究室 中間発表 
「鏡面冷却式露点計FINEDEWによる雪結晶生成時の湿度測定」

2010年1月8日 研究集会・極地研究所

「鏡面冷却式露点計FINEDEWによる雪結晶生成時の湿度測定」 資料PDF

研究を行いながらも、北見に行った際には先生方・学生さん達と北海道を楽しむ
 
2008年5月9日
東藻琴芝桜公園

2009年2月26日
高橋研究室の卒研打ち上げ

2009年2月28日
学生さんと網走へ流氷を見に 
 
  
2009年5月15日
高橋先生・学生さんと流氷カレーを食べに
 
 
2009年7月4日
似頃山登山

2010年1月16日
網走湖

2010年2月28日
学生さんと屈斜路湖砂湯・硫黄山へ 

2010年5月10日
日本雪氷学会北海道支部研究発表会 
 
2010年7月31日
亀田先生・僚君とワッカ原生花園へ
その他の北海道はここに 
− 2010年 学校現場に復職・苦行の始まり −
2011年
雪氷学会誌への論文投稿と掲載 その1
「鏡面冷却式露点計による人工雪結晶生成時の湿度測定」:村井昭夫他(2011), 雪氷、71(1)、 3-14. 

2011−12年
雪氷学会誌への論文投稿と掲載 その2
 「対流型装置を用いた-4℃から-40℃での人工雪結晶の形態と生成条件  −鏡面冷却式露点計による高精度湿度測定に基づく結果−」:村井昭夫他, 雪氷(2012), 74(1), 3-21 

2012年 科学研究費補助金(奨励研究)が採択され日本学術振興会から、2回目の補助金交付を受ける

論文内のFINEDEWセンサ部の設置説明図
 
Nakayaダイヤグラム(1954・左)と研究で作成した新しいTa-RHiダイヤグラム(右)
2012年2月3日
雪氷談話会
(北見工大)で研究発表・講演 資料PDF

2012年7月

仕事しながら、その後も研究をまとめ続けて、なんとか学位審査にこぎつける。
 
2012年2月3日 雪氷談話会のPP
学位審査発表中 → 
2012年9月
大学院に社会人入学してから
なんと5年半の悪戦苦闘の末、めでたく学位授与される。
 授与式後、お世話になった高橋先生(現オホーツク流氷科学センター長)・,亀田先生と →

学位記

博士論文
博士論文タイトル
鏡面冷却式露点計を用いた低温下での湿度測定と人工雪結晶生成条件の解明
− 対流型装置を用いた-4℃から-40℃での雪結晶生成実験結果 −
   
 
おまけ
2年間の無職生活で学費、研究関係費、北見への移動・滞在費、普段の生活費他のために、25年かけて貯めた貯金約1000万円を完全に使い切ってしまいました。
今考えると恐ろしいことですが、お金では得られない経験をすることができました。

、、、、というわけで、ホントはその他にもいろいろあったんですが、終わり良ければすべて良しということで、めでたしめでたし。


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