| 資料で見る雲の分類の歴史 |
1802
Lamarck,. Sur la forme des nuages.
世界で初めての雲の分類と言われており、一般的な原因による下の 5つの主なタイプの雲を提案している。
彼はさらに1805年に12の形式からなる詳細な分類案を発表したが、彼の分類は当時の科学者や彼の仲間にも理解されず、彼以外の誰にも使用されることはなかった。 |
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1803
Howard. L.., On the modifications of clouds
現在の雲の分類の礎 本文32ページ・図6枚からなる。
雲を3つの基本形=1.Cirrus 2.Cumulus 3.Stratusと、4つの派生形=4.Cirro-cmulus 5.Cirro-stratus 6.Cumulo-stratus 7.Cumuro-cirro-stratus(Nimbus)の7種に分類 |
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ハワード後、雲の研究は大きく進んだが、フォスター・ポウイ・Kaemtz・レノウ・ワイルバッハ。メイズ・レイ・クレイトン等、多くの研究者によって独自の分類や名称が使われるようになり、雲の分類は約1世紀にもわたる混乱の時代(ICAによる)を迎えることになる。
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1815
Forster., Researches about atmospheric phenomena
雲のバリエーションを表すために、Comoido Cirrus・Cymoid Cirrostratus・Reticular cirrus・Mottled
Cirrostratusなどたくさんの独自の雲の呼称に言及しているが定着はしなかった。
特筆すべきはイラストの美しさ。200年以上前にこのような観察がされていたことだけでも充分素晴らしい。 |
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1870,
Poey., New Classification of Cloud
Alto cumulusの初出:中間の高さの雲を定義
1877
Bulletin de l’Observatoire de Montsouris, Paris
Alto-stratusの初出:中間層の雲
また乳房雲・放射状雲の概念も導入。 |
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1879
Hildebrandson, Classification des nuages 写真:H.OSTI
雲の分類に初めて写真を使用する試み。
当時の雲研究の必要性と雲の分類についての混乱の事実、境界がはっきりしない対象を文字で表す困難さ、写真を使うことの難しさと意義が書かれている。
ルーク・ハワードの基本的なシステムに従ってできるだけ明確に再現することである」と書かれ、16枚の写真と雲別にその解説が主な内容になっている。 |
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1880
Weilbach,. Formes des nuages en Europe septentrionale
Cumulo-Ninbusを初定義
北ヨーロッパで見られる雲について書かれた論文。
P独自の雲の分類名と体系を提案しているが、結局一般には受け入れられなかった。 |
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1887,
Abercrombyの2本の論文
On the identity of cloud forms all over the world
世界を2周して、雲の基本的な形状が世界で同じだということを確かめ、雲の分類の提案。
Suggestions for an international nomenclature of clouds
分類での写真の必要性と、ハワードの4つの基本名称とその組み合わせで10種の雲名を作ることが述べられている |
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1887
Hildebrandson, Nomenclature of Clouds for Ordinry use
長く続いた雲の分類の混乱に終止符を打つきっかけにもなった論文のうちのひとつ。
各国の雲の名称の使い方の違いについて、詳しく比較・解説されている。
この後のInternational Cloud Atlas 1896とほぼ同じ分類法 |
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| アバクロンビーとヒルデブランソンのこれらの論文の記述を基に、分類の再構築のための委員会が組織されICA1896が作成されていった。 |
1890
ヒルデブランソン・ケッペン・ノイマイヤー,. Cloud Atlas(Wolken-atlas)
分類はヒルデブランソンとアバクロンビーに基づいている。「ハワードの分類はほぼ普遍的に使用されているが、残念ながら同じ用語が同じ意味で使われているわけではない。変化しやすい雲を文章で完全に定義することは不可能」と説明し、グラフィカルな手法の必要性を述べている。
この時代の写真は雲の細部を表現することができなかったため、写真12枚と油絵10枚を用いている |

本文(1×4カ国語)4ページ+写真・絵12ページ |
1891年 ミュンヘンで国際気象会議 ヒルデブランソン・アバークロンビーの分類法を推奨、
International Atolasの出版委員にHildebrandsson・Riggembach・Teisserenc De Bortを任命する。 |
1896
International Cloud Atlas , International Meteorological Commitee
by Hildebrandsson・Riggembach・Teisserenc De Bort
世界の雲の分類を統一するべく、初めて「公の」機関:IMCが出版した資料 最初のICA
前段にこれが出版された経緯について述べられ、そのなかで上の1890年 Cloud Atlas:ヒルデブランソン・ケッペン・ノイマイヤー について「雲の分類と命名法の均一性を達成するための最初の満足いく試み」だと触れられている。
本文9ページ×3カ国語(フランス語・ドイツ語・英語)+写真28枚(写真はモノクロ写真に彩色されている) |
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1910
International Cloud Atlas 1896年版の改訂新版
内容は1896と同じであるが、なぜか著者の1人Riggembachが消えている
雲の分類のページ
現在の分類とは若干異なっている(例えば巻積雲は中層雲・層雲はHigh Fogと分類) |
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| 1921年:ロンドン・1926年:パリ&チューリヒ・1929年:コペンハーゲンで雲の研究国際委員会(Commission for the Study of Clouds)が開催され、分類の改訂と新しい雲図帳への準備が行われる。 |
1930,1932,1939
International Atlas of Cloud and of State of the Sky
ICA1896不完全さを修正し、航空機の発達による高層の雲の観測を反映するために改訂された、いわば2代目ICA。
表題には「States fo the Sky」が加わった。
雲の分類が複雑化、Family(族)4種・ Genera(類・雲形)10種・Subgenera(亜類=高積雲2+高層雲3+層積雲2)・Species(種)・Varieties(変種10種=Principal varieties:各雲形共通の定変種6種+Casual varieties:特殊な不定変種4種)。 |

1930年 要約版:本文41ページ+写真・図版41ページ |

1939年版:General(仏語版)
104ページ+図版174ページ |
1930年版は「Abriged edition」となっており、この後1932・1939年に正規版が2巻出版された(一般と抜粋)。
フランス語版、英語版の存在を確認済み(2024年現在)。 |
1956
International Cloud Atlas (下画像はAbriged Atlas)
Ⅰ巻には初めて「大分類表」(右)が掲載されている。 この2巻の外に、観測者用にⅠ・Ⅱ巻をまとめた「要約版」が作られた。
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ICAはこの1956年版からⅠ巻:テキストを中心とした解説+Ⅱ巻:写真とその解説のⅡ巻構成となった。
1930年版のFamilyの概念の削除、種・変種の再校正と単純化により、非常に理解しやすい分類に進化すると同時にMotherCloudの概念が導入されている。 雲の分類はこの1956でほぼ完成した。 |
1975
International Cloud Atlas VolumeⅠ |
1987
International Cloud Atlas VolumeⅡ
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ICA2017が公開されるまで長期(VolumeⅠは42年・Ⅱは30年も)に渡って、雲の標準となっていた2冊。
とはいえ、一般には手に入らない状態で長時間放置(?)されていたため、その間たくさんの独自の資料が世界中で出版されてしまった。 |
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| そしてICA2017 |

2017年版ICAはWEBサイトとして発表され、雲の分類について多くの修正・追加がなされています。
詳しくは下記リンクなどで説明しています。 |
| 国際雲図帳:ICA2017と新しい雲について |
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