How To

★プランの立て方について

オーロラを見るためのツアーには2種類あると考えてください。
  1.市内に宿泊して、オプションとして空の暗い観測地へ出かけるツアー。
  2.観測地近くで(つまり人里離れたところで)泊まりながらオーロラを観測するツアー。

は観光もできて、きれいな設備の整ったホテルに滞在でき、健康的で楽チンです。は一般的に宿は狭く、スキー場のロッジタイプの場合が多く、場所によっては風呂もありません(シャワーです)。

ところが、オーロラを見るとなるとはバスで観測地に移動し、また適当な時間になると引き上げなくてはなりません。おまけに、空の開けたいい場所を見つけることもできず、決して良いとは言えません。その点、は好きなときに外に出て、時間を気にせず行動できます。おまけに、昼のうちにいい場所を見つけたり、天気の悪いときには自分の部屋で待機もできます。
アラスカに強いジャパンネットワークツアーでは2のようなツアーを専門に扱っています。また、延泊や観測地の移動など、こちらのやりたいようにプランを作ってくれます。

★防寒について

私たちは晴れていれば一晩中外で待機します。なぜなら、オーロラが出てから準備したのではとうてい間に合わないから。「チャンスは逃したくない」との思いからです。

-35°にもなる中、時には8時間も外にいるわけですから、防寒には充分気を使います。そこで、経験から、オーロラ観測の時、これだけは準備しておきたいもの。
★上半身
1.登山用ウール長袖下着  3.ウールタートルネックセーター 4.ウールセーター +肩と腰に貼るインスタントカイロ +Tシャツ等

★下半身
1.登山用ウールタイツ 2.フリースジャージ +太ももに貼るインスタントカイロ 3.登山用ウインドブレーカー

★頭部、顔面
1.フリース目出し帽 2.フリースマフラー

★足
1.ウール靴下 + 足にひくインスタントカイロ + 防寒靴

★その他
キャンプ用マット(雪の上に座って待つために必要)

そして何より大切なのは、防寒着。上記のジャパンネットワークツアーでは強力な防寒着を靴とセットで無料でレンタルしてくれます(写真右上)。しかし、重いので私は自前の「モンベル エクスペディションダウンジャケット」を購入、使用しています。これは軽い上に、防風・防寒にすさまじい性能を発揮します。
さらに、防寒靴。体より、最終的に悩むのが足先の冷えです。これだけはレンタルの靴でいきますが、中の靴下とカイロは必需品。


レンタルの防寒着。これでも充分。


モンベル・エクスペディション・ジャケット
★撮影について

やはり、感動を写真に残したいと思うのが人情です。

★カメラ
俗に言う「機械式」の一眼レフカメラが必要です。これは電池がなくてもシャッターが切れるカメラです。厳寒地では、電池の性能が著しく低下するため、最近の「電子式」のものは使えないと思った方が間違いありません(ただし、電源の工夫があれば使えます)。
自分の経験では-35℃を下回ると、機械式でも結構動作が怪しい状態になります。

★レンズ
できるだけ広角で、明るいものが必要です。たとえば24mm F2やシグマの20mm F1.8、キャノンには24mm F1.4なんてよだれの出そうなものもあります。オーロラの広がりと動きの早さは、写真を撮る為には超難物なのです。 魚眼(Fisheye)レンズは、全天を覆うようなシーンには大変力強いレンズです。でも、水平を出しにくいので、ちょっと難しいレンズです。

★フィルム
感度の高いものISO400程度のものが手頃です。800ののものはちょっと粒子が粗いようです。オーロラは動き回るので、できれば5秒から10秒程度で露出を終えたい所です。よく「ネガの方がラチチュードが広くよい」といわれますが、プリントやさんがよほど慣れていないと、結局はまともなプリントになりません。

★その他
B撮影をするので、当然ですがレリーズが必要になります。それも、硬くなりますのでコード部がビニールチューブに覆われていないものが良いです。さらに、必ず予備を持っていきます。夜、雪の上に落とすと絶対に見つかりません(パウダースノーの中に埋もれます)。もちろん、三脚もお忘れなく。雪の上に立てますので、足の長さが短いものは使えませんし、雲台などの可動部にオイルがたっぷりはいっているものは、オイルが低温で固まり、動かなくなることがあります。


Nikon FE(右)とNikon FM3A。
★その他「こりゃいい!持ち物」

何度かオーロラを見に行くと、少しずつ何を持っていくと便利かわかってきます。


桐灰式カイロ
レンズのくもり止めに使います。よく「これは必需品」と本などに書いてありますが、-30℃くらいになると、この火も簡単に消えてしまいます。だから、カイロを保温するという、変な対策も立てておきます。しかし、アラスカは乾燥しているので、日本のようにびっしりと霜がつくことはありません。


発光ダイオード式ヘッドライト
これは絶対便利です。リチウム電池を使う発光ダイオードヘッドライトです。リチウム電池は低温に強く、ダイオードは消費電力も小さく、低温下では理想的な照明です。ただ、明るさが調節できるものが少ないので、必ず「暗く」できるものを買います。夜道を歩くときは「明るく」、フィルムの交換などは「暗く」。

キャンプ用シート
オーロラを待っているとき、座ったり、雪の上に寝転がったりしてリラックスして体力の消耗を防ぎます。表が銀色・裏が青色のヤツです。適当に切って持っていきますが、移動時のカメラの梱包剤にもなりますので便利です。

カップ麺・みそ汁
4時頃宿に戻っても、当然宿には何もありません。体を温め・空腹を満たすのは日本の誇るインスタント食品です。でも、ポットもない宿もあるので、そのときは湯沸かし器も持参しましょう。

マスキングテープ
これも、撮影時に必要。カメラのピントリングや絞りが何かの拍子に回ってしまわないよう固定しておくために使います。あまったら、帰りに三脚をまとめたり、荷物を固定したりするのに使えます。

 薄い綿手袋
よく、本などの「撮影テクニック」などに、持ち物として「スキー手袋など」と書いてありますが、そんなものをしてカメラの操作ができるわけがありません。応援団がしているあの「白手袋」がとても便利です。オーロラが出ないときは、防寒着のポケットに手を入れておけば充分です。

100円ライター
テロ以後、機内に「ターボライター」の類は持ち込めなくなりました。かといって、スーツケースに入れておいていろいろ言われるのもイヤですし。実は2005年から100円ライターもダメだという話です。でも100円ライターはアメリカに行っても簡単に買えるのです。

ビニール袋(コンビニ袋)
撮影を終えたカメラは-30℃にもなっています。それをそのまま暖かい部屋に持ち込むと、カメラがアッという間に霜に覆われ、ひどいときにはレンズの間にまで結露してしまいます。そうなると次の日はもう撮影できません。部屋に持ち込む前に、そとで袋に入れ、空気を抜いて密封します。これで部屋でゆっくりと常温に戻してやるのです。

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