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チンダル像を作ってみる
1.チンダル像ってなに?
雪の結晶は、水の分子が集まって結晶化してできます。雪結晶が六角形を基本としているのは、このとき水分子が六角形を単位とした形に集まるからです。
逆に、氷が溶けるときはこうやってできた六角形が崩れていくのですから、「雪結晶できる過程と逆に」溶けていくことになります。このときにできる花のような形を「チンダル像」と呼ぶのですが、これが結構おもしろくて、一時自由に作れないかと遊んでみたことがあります。

チンダル自身がスケッチしたチンダル像(1858)
レイアウトの都合上、原図を90度反時計回転してあります
※チンダル像はジョン・チンダルがアルプスの氷河で発見したと言われています。同じジョン・チンダルが発見した「チンダル現象」と混同されることがありますが、まったく別の現象です。

 
2.中谷宇吉郎雪の科学館のチンダル像
そもそも、チンダル像の存在を知ったのはここの実験で。だれでも、簡単にチンダル像が生まれ、成長する様子を観察できます。 

スクリーンに映し出されるチンダル像

氷の中に無数の花が咲いたようにチンダル像ができます
中谷宇吉郎雪の科学館へのリンク
        
3.Murai式チンダル像観察装置(笑)
持ち運べるチンダル像生成装置を作ろうと、いろいろ試して作った装置。デジカメからモニタに出力して多人数で観察することもできます。

顕微鏡はNikon SMZ10T。小型のハロゲンランプ2個を使って氷に強力な光(エネルギー)を与えます。このシステムでは観察と同時に立体写真も撮れます。   

シャーレの中には氷が入っています。
わかりにくいですが、ステージ下からの照明を使い、半透過光で撮影できるのが利点。シャーレの下の割り箸がミソ。
    
4.できたチンダル像いろいろ

光線の当て方で像の部分が(氷を溶かして)へこんでいるのがわかる

樹枝状の雪結晶と同じような形状に溶けていく

氷がとけて液体の水になると、体積が小さくなるため、チンダル像中心には気泡ができる

この隙間は水蒸気で満たされている空間
 (真空だと説明されることがあるが真空ではない)





全てのチンダル像の枝の向きが完全に揃っていることから、水分子の並び方が規則正しいことがわかる

チンダル像を横(結晶学的にはa軸方向)から見たところ
板状の雪結晶と同じく、厚さは薄い

結晶軸の方向がバラバラな結晶がたくさん集まってできている、多結晶氷でできるチンダル像は、各結晶ごとにバラバラな向きになる
写真中の長い曲線は各結晶の結晶の境界(結晶粒界)。
 

成長しつつある枝の拡大
ここだけを見ると樹枝状の雪結晶と見分けがつかない位。

結晶粒界から溶け始めて内部にくさび上に侵入する(上)、結晶粒界面に沿って成長するチンダル像(下・偏光写真)
      
東京書籍自然科学フォトコンテスト 実験観察部門賞受賞作品
「氷の中のお花畑 −チンダル像−」
 
5.チンダル像の成長動画(Youtubeにリンクします)
チンダルの等倍速の成長過程です。あっという間に枝が伸びていくのがわかりまさす。
     
6.チンダル像を観察するには
チンダル像の観察には、まず氷作りが大切。大きな単結晶氷をうまく作れるかどうかが観察成功の鍵です。
中谷宇吉郎雪の科学館の「氷であそぼう」のページに、氷の作り方、実験・観察の仕方が詳しく解説されています。 → 
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