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斑点ぬれ雪ってなに?
円形の白い斑点が表面に現れているぬれ雪のこと。アスファルトやコンクリートの路面など、不透水性の平坦な地表面に現れることが多く、白い斑点は直径mm程度から、大きなものでは数10cmになるものがあります

注意:2010年に北見工大の亀田先生の呼びかけで観測が始まり、これまで多くの研究者が参加して、観測から理論的な研究・考察が行われていますが、ここでは「Akinoko目線」での記録になります。
また、実際の観測では天候・気温・積雪深・積雪の状態などのデータも取っていますが、ここには記述してありません。
 
★始まり
・以前からこの現象を何度か目撃していたが、2009年12月17日に石川県立大学構内で大規模な現象の出現を発見、写真に記録しておいた(右)。

・数ヶ月後、2010年に極地研で行われた会議で、偶然、北見工業大学の亀田先生が常呂郡置戸町で2009年11月1日に「面白い現象が現れた」と、なんと同じ現象の観測を発表したのでホントに驚く。

・ちょうど、見せようとして画像を持参していたので、亀田先生他の研究者の皆さんにも12月17日の画像を見てもらった。

・これにより、地域に偏った現象ではなく、広い範囲で観察できる現象だと認知された(と思う)。

・亀田先生・高橋先生が学会でこの現象の存在を報告。「道路上のぬれ雪の白い斑点模様」 雪氷研究大会(2010・仙台)

・亀田先生の呼びかけで、2010年11月から日本国内8地点+アラスカ・フェアバンクスで広域観測が開始された。
 

2015年11月27日 中央の黄色の四角形はスケール用折り尺・1辺20cm
     
★2010年~ Akinokoの観測記録(の一部)
2011年1月15日 大きく盛り上がった斑点と斑点内の空気量測  金沢市高尾町

 大きさも分布も不揃いな斑点群があちこちにできていた
 
 2cmほど大きく盛り上がった斑点の気泡 

注射器を使って空気量測定

観測記録の一部(空気量測定部分)
   
 2011年1月22日 除雪跡の斑点   高尾町 2011年2月14日 轍による斑点の生成   内川 

積雪深が大きいと斑点ができていても発生を確認できない

轍による斑点ぬれ雪は高頻度で見られることがわかった 
  
 2011年12月19日 巨大な斑点ぬれ雪群 内川

 グラウンド一面の巨大な斑点ぬれ雪

大きなモノは直径50cm以上ある
   
2013年2月17日 内川
斑点の上を新しい降雪が覆いつつある
 2013年12月14日 アスファルト歩道にできた斑点ぬれ雪 大桑町

非常に交通量の多い、大通り沿いの歩道にできたもの 
2013年12月12日 内川

広い範囲の斑点形成 写真はコンクリート階段にできたもの
   
2014年12月13日 広範囲に広がった小型の斑点ぬれ雪 内川

上:グラウンド上

右:コンクリートタイル上 


コンクリート面・土・アスファルトのどこでも同様に形成されることから、地中からの空気の供給が原因ではないことがわかる。
   
 2015年11月27日 大規模な斑点ぬれ雪 内川 生成~消失までの世界初の動画撮影に成功

グラウンドだけでなく校地内を埋め尽くす斑点
 発生確認から3時間後
斑点が時間と共に成長していくことを確認
 当日の斑点ぬれ雪の生成状況 Movie (Youtube) 69sec
   
2016年1月14日 13:12- 屋根にできた明瞭な斑点ぬれ雪 内川

玄関上の屋根部分にできた斑点

下地の色が濃く、積雪が薄いためコントラストが高い
   
  2016年1月14日 7:24- 道路を埋め尽くす小型の斑点 野田町自宅

朝、自宅周辺の道路は一面2~3cmの斑点に覆われていた

自宅駐車場では斑点の移動の動画記録に成功
   
2016年2月9日 金沢市内川  2017年1月17日 金沢市安原町 


タイル上にできた斑点
   
2017年1月24日 自宅駐車場  2019年1月3日 野田町 小型で広範囲の斑点ぬれ雪
:直径2~3cmの小さい斑点、斑点は積雪深と気温に影響を受ける傾向がありそう
   
2020年12月18日
野田町 非常に大粒・明瞭な斑点ぬれ雪 
2021年1月2日
金沢市大桑町 小粒で広範囲に広がる斑点ぬれ雪
   
   
2021年12月19日
金沢市野田町 2021~22シーズン第1号 
2023年12月21日 
およそ半径500mの範囲に渡る大規模な斑点濡れ雪生成
およそ半径500mの範囲に渡る大規模な斑点濡れ雪2
およそ半径500mの範囲に渡る大規模な斑点濡れ雪3
    
 2024年12月28日
金沢市野田町 2024-25シーズン第2号
 
 2024年12月29日
金沢市大桑町 2024-25シーズン第3号 
小粒ながら広範囲の現象  
    
  2025年1月8日
金沢市大桑町 2024-25シーズン第4号 気温2℃
またも大規模な現象 - 斑点濡れ雪豊作のシーズン
  
  2026年1月5日
野々市市石川県立大学 2025-26シーズン第2号 気温5℃
 サイズがバラバラの斑点ぬれ雪
 
 観測の結果、斑点濡れ雪の生成条件は

①気温が5℃以下で、②積雪が3cm以下
の2つが揃っていることです。

※私の観測では②については、積雪が多くなると、たとえ生成していても分からない(積雪のために見えない)ことも大きな要因です。

よって、北陸地方を中心に北海道~近畿・山陰の広範囲にわたって観測できることが分かっています。

 
   
★2015年11月~ タイムラプスカメラによる現象の記録
亀田先生の研究計画の科研採択により、研究が本格化し、研究協力者として斑点ぬれ雪の生成から消失までのプロセスを動画で捉えるチャレンジを開始。機材の選定から設置、観測を行いました。

機材 カメラ:TLC200 4台+TLC200 Pro 3台  気温測定:おんどとり

設置条件を統一して監視カメラを設置
 
カメラ設置3カ所の位置関係

設置場所1: 金沢市別所 内川中学校

 4カ所= 屋上、ピロティ、グラウンド横、2F

設置場所2: 白山市 石川県立大学 1カ所
 
 
設置場所3: 金沢市野田 自宅駐車場

合計6カ所に設置したカメラによる長期間の監視を実施
2015~2016シーズン
「斑点ぬれ雪の生成~消失」 観測記録
 
タイムラプスムービー 148sec
You tube


世界初の記録(2015年11月27日)も含まれています
      
動画による観測では、世界初の観測を含めて、降雪→斑点形成→成長→消失までの連続的なプロセスを捉えることができました。
特に、斑点が他の斑点を併合しながら成長する過程、斑点が移動すること、そして成長~消失の時間的なスパンなど多くの発見がありました。研究協力者として、ちょっとは貢献できたのではないかなぁ。めでたし、めでたし、、、   
      
★観測から研究へ
各地での観測記録を元に亀田貴雄氏 (北見工業大学)、 原田康浩氏 (同大学), 納口恭明氏 (防災科学技術研究所)、 藤野丈志氏 ((株) 興和)などを中心に理論研究が行われ、学会発表されています(進行中)。
斑点ぬれ雪に関する発表済みの研究成果→J-Glovalへのリンク
 
雪氷研究大会での講演要旨(私が著者に入っているもののみ。テキストをクリックするとPDFをみることができます)
「道路上の濡れ雪の白い斑点模様(2)-2010/2011冬季の11地点での観察結果-」 雪氷研究大会(2011・長岡)
「道路上の濡れ雪の白い斑点模様(4)-斑点内部の空気量と空気層の厚さ-」 雪氷研究大会(2013・北見)
「道路上の濡れ雪の白い斑点模様 (5) -斑点の数密度,大きさ,形状の分布と成長過程の対応-」 雪氷研究大会(2013・北見)
「これまでの斑点ぬれ雪の観察事例および斑点ぬれ雪生成時の気象条件」  雪氷研究大会(2015・松本)
「斑点ぬれ雪の白い斑点の動き観察報告」 雪氷研究大会(2016・名古屋)
「斑点ぬれ雪の白い斑点の動き観察報告(その2)」  雪氷研究大会(2017・十日町)
「斑点ぬれ雪の白い斑点模様の空間分布の特徴」  雪氷研究大会(2016・名古屋)
「斑点ぬれ雪の生成・消滅過程および分類」 雪氷研究大会(2016・名古屋)
「濡れ雪の浮遊による斑点ぬれ雪の生成」 雪氷研究大会(2017・十日町)
「斑点ぬれ雪の白い斑点の動き観察報告(その2)」 雪氷研究大会(2017・十日町)
「斑点濡れ雪の白い斑点模様の成長・消滅過程の解析」 雪氷研究大会(2019・山形)
「斑点ぬれ雪の白い斑点模様の生成・成長・消滅の記録と空間特性の解析」 雪氷研究大会(2020・オンライン)
こういう、長期にわたる初めての観測こそ我々アマチュアの出番!だと思ったのでした。
だって、理論研究なんて素人には手が出ないもんね。
  
めでたしめでたし、、、、、。


      
      
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