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竹ヤリで挑む2020年火星接近の記録
我が「竹ヤリ」:TOA150Bによる2020年火星接近の記録です。

前回2018年は最大視直径24.6秒という大接近でしたが、6月に発生した大ダストストームで、全く表面の詳細を見る事ができませんでした。
今回の接近は最大視直径22.6秒。2018年よりひと回り小さいものの、ダストストームさえなければ、期待できるはず。

また、このあと20秒を超える接近は2033年まで待たないといけないと言う点でも貴重なチャンスです。

ということで、2020年火星シーズンに、我が竹ヤリで臨戦態勢で挑みました。

※だらだらした記録集なのであしからず。

共通撮影データ:
TOA150B + 5×Powemate + ADC + UV/IR-cut Filter + ASI462MC
10000〜14000フレームから30%スタック処理

火星を撮像中のTOA150
 
 ★〜10月6日 接近する火星
視直径が大きくなる7月から観測を始める予定だったが、7月の晴れはたった1夜しかなく、結局8月中旬から観測開始。 

シーズン観測開始初日:視直径は既に16.5” CM=282°
 

17.2”
 CM=216°

衛星: フォボス 11.3等・ダイモス 12.4等

火星の近くを回っているため、接近時しかチャンスがない

衛星:フォボス・ダイモス

17.8” CM=176°

 同日の天王星(5.7等・3.6”)との比較 左にオリンポス山

18.7” CM=110°

19.1” CM=79° 太陽湖付近

19.6”
 CM=45°ペルシャの海・オーロラ湾

19.7”
 CM=27°

20.2” CM=15° ついに20”台へ

ダストストームに悩まされた2018年と同じ中央経度で比較

20.5”
 CM=354°

20.7”
 CM=323°

21.0”
 CM=283° 中央に火星の象徴大シルチス

24時間の中央経度の違い

ヘラス・大シルチス付近、25時間の移動

 3時間の自転による変化

40日間の視直径の変化(16.5” ・ 22.3”)

 アルシア山に発生した雲(左欠け際) CM=246° 

 オリンポス山・タルシス3山付近

22.5”
 CM=124°

太陽湖付近 CM=106°

  最接近 視直径22.6秒 CM=78°
前半戦総括
 
視直径が10"を超える6月下旬から連続観測を開始する計画だったが、
梅雨入り〜7月の超悪天候で、観測初日が視直径16.5"にもなった8月15日という、もったいない事に。

しかし、その後は心配していたダストストームの発生もなく、最接近までクリアな火星像を楽しむことができた。

例年、気流が荒れ気味になる9月になっても比較的安定した気流が続き、最接近を迎えることができた。

  
最接近までの1ヶ月間の変化
   
10月10日〜 大きな火星を楽しむ

朝霧(右端)
 22.5” CM=31°

 レジスタックスによるウェーブレット処理画面 

22.3”
 CM=40°

 10月15日 衝 22.2”

22.1”

21.9”

21.7”

21.1”

20.9”

20.8”
 CM=232°

 メデューサの涙付近

20.1”

1週間後のほぼ同時刻の火星 20.1”→19.2”
中盤戦総括

10月、最接近後は天気が良い日が比較的多く、
20秒を超えた火星を充分堪能。
 
小口径でも、モニタの中に真っ黒に見える模様を毎晩楽しめた。

おかげでデータ保存用HDDを急遽追加することに。
    
 ★11月12日〜 ダストストームの発生とその変化
徐々に小さくなる火星の姿を惜しんでいた11月12日、モニタの中の火星に異様に明るい斑点を発見。 「!」
ここから毎夜見るたびに劇的に変化する火星。再び刺激的な毎日が始まった。

去りゆく火星に突如ダストストーム発生
 CM=80°

マリネリス渓谷に入り込んだダスト
 CM=51°

24時間の変化 ダストが南(上)に広がる

1ヶ月前の近似の中央経度との比較・様子がまるで違う
  
ダストストームの発生と1週間の拡散過程

濃いダストがアリンの爪を切りヘラスに流れ込む CM=343°

ヘラスに溜まったダスト
 CM=318°

ヘラスから漏れ出すダスト CM=280°
 

南半球、中緯度を取り巻くように広がったストーム CM=248
急速に悪化していく気流と天候に悪戦苦闘°
    
2020年火星接近のまとめ
2020年火星観測総括

スタートで出遅れたものの、8月中旬からの好天とダストストームのないクリアな火星面をトコトン楽しむことができた。
 
新型コロナウィルスによる外出制限もあって観測に集中、8月15日〜12月6日まで、観測日数はトータル64日間。この間の全ての晴夜に観測・撮影を行った。
 
さらに遠ざかりつつある11月12日に突如発生したダストストーム。モニタの中で異様な火星を発見、毎日のその変容ぶりを体験できたのは刺激的だった。
 
次回の接近からは、視直径も大きくなく、金沢では天候の悪い冬季の接近となる。実質的に、当分の間はこのような変化を追うことはできない。(下図)
 
       
 
このあとの火星接近の状況。2033年まで好条件の接近はない。 
国立天文台:https://www.nao.ac.jp/astro/feature/mars2020/
    
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